小1の壁で仕事を退職しない対策と乗り越え方!学童保育とは?
シングルマザーの子供は、母親が仕事をしている間、どのように過ごしているのでしょうか。
未就学児ならば、まだ小1の壁の問題もなく、保育園に通っている子供がほとんどでしょう。
ですが、保育園を卒園すると、すぐに次の壁がシングルマザーの前に立ちはだかります。
それが、「小1の壁」と呼ばれる問題です。
シングルマザーを悩ませる「小1の壁」とは!?
保育園は、基本的に働くお母さんの味方です。
目的が、「保育の欠ける子供に対して保護者の代わりに保育をする」という所にあるからです。
忙しいシングルマザーにとっては、預かってくれるだけでなく食事やあいさつ、トイレトレーニングまで、手厚く子供を見守ってくれる、なくてはならない施設です。
ですが、小学校は違います。
共働きであろうが、シングルマザーであろうが関係ありません。
放課後になれば容赦なく子供を帰らせますし、放課後の把握まではしてくれません。
また、保育園と違い土曜日や夏休みなどの長期休暇の過ごし方も考えなければいけません。
働いているお母さんの中には、子供の小学校入学後の預け先を確保できず仕事を辞める人がたくさんいます。
これが、「小1の壁」と呼ばれる社会的な問題です。
また、大人の問題だけでなく、子供にとっても保育園から小学校へのステップアップは大きな壁であり、丁寧に対応してあげたい時期です。
シングルマザーが「小1の壁」を乗り越える対処法
昔ながらの鍵っ子。親が帰宅するまで一人でお留守番
一年生から、鍵を持たせて放課後は家で留守番をさせる家庭もあります。
最近は、小学生の帰宅時間も年々遅くなっていますので、夕方に帰ってこられるシングルマザーならこれでも大丈夫かもしれません。
保育料の心配もいりませんし、預け先の確保に悩むこともありません。
ですが、私はデメリットの方が大きいと思います。
一番のデメリットは子供の安全が確保されないことです。
防犯上の心配はもちろん、家事や災害が起こった時、子供が一人でいることになりかねません。
万一、子供に何かあった時、悔やんでも悔やみきれないのではないでしょうか。
放課後の生活を保障してくれる学童保育の利用がおすすめ!
やはり、一番現実的な対処方法は学童保育を利用することでしょう。
学童保育は、保育園と同様に、昼間保育に欠ける子供を保育することを目的としている施設です。
以前は、小学校一年生から三年生までが対象でしたが、現在は六年生まで拡充されています。
土曜日や長期休暇には朝から利用することができます。
ですが、保育園ほど手厚くないことが実態で、資格のないアルバイト指導員が、ただ子どもたちがけがをしないように見張っているだけの学童もあります。
学童保育ってどんなところ?
学童保育は、本来は子供の放課後の保障、子供の成長発達の保障を目的とされています。
学童保育の目的・役割
共働き・一人親の小学生の放課後(土曜日、春・夏・冬休み等の学校休業中は一日)の 生活を継続的に保障することを通して、親の仕事と子育ての両立支援を保障すること。
学童保育では、子供たちに集団生活を学ばせ、自分たちで考え自分たちで生活をつくるという子どもによる自治活動をする場でもあります。
そして、同時に保護者の労働権を保障するという役割も担っています。
私は、シングルマザーの子供こそ学童保育を利用するべきと考えています。
シングルマザーが子供のために学童保育を利用すべき理由とは
家で留守番をする場合、親が帰宅するまで子供は1人で過ごします。
ですが、学童ではみんなでおやつを食べたり、宿題をしたりすることができます。
基本的に縦割りなので、一年生のうちは高学年が面倒を見てくれます。
特に、入学してすぐは子供もとても不安です。
忙しいシングルマザーではケアしきれない部分も友達や指導員がケアしてくれます。
また、けん玉やコマ回しなどの伝承遊びや外遊びで体を動かす機会も多くあり、なかなか子供と遊ぶ時間がとれないシングルマザーにとっては、とてもありがたいことです。
男性指導員も多くいるため、ダイナミックな遊びや父親的な役割を補完してくれます。
小学校に入学すると、保護者同士のつながりが一気に薄くなりますが、学童に登録することで他の保護者とも関係を持つことができます。
シングルマザーの子育ては、相談相手がなく孤立しがちです。
指導員や他の保護者との交流は、シングルマザーにとってとても貴重です。
学童保育を利用する上でのデメリットと注意点とは
もちろん、いいことばかりではありません。
一番のデメリットは保育料が毎月かかることです。
また上述した通り、無資格未経験の指導員も多く、保育園のような専門的な保育は受けられないかもしれません。
ですが、費用面の負担については、公的学童ではシングルマザーであれば保育料はほとんどかかりません。
学童保育はほとんどの自治体では、行政が運営しています。
行政が運営主体となっている公的学童では、保育料は保護者の収入に応じて決定されます。
また、ひとり親世帯の減免制度がある自治体もあり、シングルマザー家庭では利用料が無料となる場合も少なくありません。
習い事感覚で預けることのできる民間学童が広がっていますが、こちらは一律保育料となり、シングルマザーには高額な場合がありますので注意が必要です。
さらに2015年、「放課後児童支援員」という、学童クラブで勤務する者の資格が新設されました。
この資格は、都道府県知事による認定講習を受けた指導員に与えられます。
講習を受けるためには保育士や社会福祉士、教員免許等の基礎資格が必要なので、かなり専門性の高い資格といえます。
2015年以降、学童クラブにはこの資格を持った者を1名以上配置することが義務付けられました。
この新しい資格のおかげで、無資格未経験の指導員は、今後淘汰されていくこと期待できます。
多少のデメリットと注意点があるとはいっても、子供の安全・安心を第一に考えるならば、独りでお留守番をさせるよりは、学童保育を活用するのがおすすめです。
小1の壁で仕事を退職しない対策と乗り越え方のまとめ
子供が小学校1年生に上がるタイミングで預け先を確保できず、仕事を続けにくくなるのが「小1の壁」です。
シングルマザーが「小1の壁」で、キャリアをストップすることは大きな損失です。
保育園時代と変わらずに働き続けたい希望があるなら、仕事を退職しないための対策として、是非学童保育を検討してみてください。
また、子供が保育園のうちから、小学校、中学校、その先と子供がどのように成長していき、自分がどのように関わっていくのか想像することがとても大切です。
子供にとっても大きな壁である、小学校入学を親子で乗り切ってほしいと思います。