シングルマザーの貧困は年収いくらから?母子家庭の貧困問題

シングルマザーの頭を大きく悩ませているのが母子家庭における貧困です。

残念なことですが、年収が低く貧困に悩む母子家庭は増え続けています。

もちろん母子家庭でなくとも貧困に悩む家庭はありますが、母子家庭の貧困率は特に深刻化しているのです。

今回はシンママの貧困にフォーカスを当ててその問題について考えたいと思います。

増え続けるひとり親世帯とシンママの貧困

日本では従来離婚する夫婦は少なかったのですがここ最近は離婚件数が年々増え続け、それに伴いひとり親世帯も年々増加しています。

平成22年の国税調査によると、10世帯に1世帯がひとり親世帯です。

その中でも母子家庭は123万世帯であり、父子家庭の22万世帯と比べて、圧倒的にひとり親世帯の世帯主はシンママである方が多いのです。

そして、母子家庭、父子家庭のそれぞれの半数ほどが、貧困に悩んでいます。

厚生労働省の調査によると、10万世帯ほどの母子家庭が生活保護を受給して暮らしています。

それほどまでに、日本のシンママは生活が困難で苦しんでいるのです。

さらには、貧困の定義に含まれず、生活保護を受けていない年収が一定金額以上ある母子家庭においても、シンママの85%が生活が苦しいと国民生活基礎調査で回答しています。

中々大きく報道されることはありませんが、実は日本におけるシンママの貧困問題は年々深刻化しているのです。

そもそも貧困とは何か?貧困には2つのタイプがある?

一口に「貧困」と言っても、実は「貧困」には2種類の定義があります。

絶対的貧困相対的貧困です。

貧困問題を語る上において、「貧困」がどちらのタイプの貧困であるかは非常に重要となるため、今一度貧困の定義について確認しておきますと次のようになります。

絶対的貧困とは?

絶対的貧困とは、人間として最低限の生存の維持が困難なほどの貧困が定義となっています。

たとえば家がない、仕事がない、食事がない、着る洋服もない、と言った状態にある人が絶対的貧困にある人と考えて頂ければイメージが付くと思います。

なお、厳密には世界銀行がその人が絶対的貧困な状況にあるかどうかを判断するための基準を設けています。

世界銀行による絶対的貧困の定義

世界銀行が定義している絶対的貧困とは、1日1.90ドル以下で生活する人たちのことです。

かつては、「1日1ドル以下」という水準がその判断基準でしたが、2015年10月に基準が見直されて、2018年現在では1日1.90ドル以下に定めらています。

この定義に当てはめると、今日の日本においては、明日の食事にも困り、住む家もなく、1日1.90ドル以下(1ドル110円計算で207.9円)で生活する貧困層はほとんどいません。

これは、幸いなことに日本には『生活保護制度』などがあるため、絶対的貧困に陥る前に、国による救済措置があるためです。

しかし絶対的貧困の条件を満たさないのであれば貧困と言えないかと言うと、そうではありません。

絶対的貧困の水準ではないとしても、苦しい生活をしている人がいる、ということは紛れもなく事実です。

相対的貧困とは?

OECDでは、「等価可処分所得が全人口の中央値の半分未満の世帯に属する人」を相対的貧困の状態にある人と定義しています。

相対的貧困とは、絶対的貧困とは違い、衣食住に困ってはいないものの、文化水準や生活水準が困窮した状態に陥っている状態のことを言います。

例えば、経済的な理由で高校進学が難しい、部活動の参加が出来ない、塾や予備校に行くことが出来ないなど、生活に困ることはないけれども、周りに比べて適切な水準を満たすことが出来ない状態にある世帯で、上記の条件に合致する世帯を、相対的貧困世帯と定義しているのです。

日本における相対的貧困の基準

日本における相対的貧困の水準をOECDの定義から算出すると、貧困線(貧困ライン)は約125万円です。

年度によって若干上下しますが、日本の所得の中央値は概ね年収250万円になりますので、その半分の年収125万円以下に属する人が、国内に置ける相対的貧困者と定義されるのです。

例えば、平成24年の貧困ラインは年収122万円になります。

日本における相対的貧困者の特徴としては、周囲と同じような生活を送ることが出来ない、という点です。

日本は小学校中学校は義務教育なので経済状況が貧困でも通うことが出来ます。

しかし高校は義務教育ではありません。

2014年4月からは公立高校も私立高校も高校授業料が無償化制度の対象となりましたが、高校では授業料以外にも多岐にわたる費用がかかるので、相対的貧困に属する子女が通うことは実際には相当の困難を伴います。

シンママの平均年収は250万円以下になりますので、日本の所得の中央値を若干下回ります。

平均が250万円以下ということは、当然この水準を下回る家庭も多くあるということです。

日本のシンママ世帯では、相対的貧困に悩んでいる人多く、これはシングルマザーの子供が貧困から抜け出せず、貧困の連鎖となる原因として問題視されています。

子供の貧困率

平成28年の国民生活基礎調査によると、子供の貧困率は14%ほどとなっています。

これは7人に1人が貧困の子供だという計算です。

しかしこれはあくまで全ての世帯で調査をした結果となります。

もう少し条件を絞って分析してみると、大人が2人以上の世帯での貧困率は10.7%になります。

これをひとり親世帯のみで計算をすると、50%以上が貧困状態であることが調査結果からわかります。

これは、母子家庭の半数以上が生活に悩み、金銭的に苦しい生活を送っている今年示し、実際に母子家庭の80%以上が「生活が苦しい」とアンケートで回答しています。

まとめ

シンママ家庭の多くは日本の所得の中央値である年収約250万円を下回っております。

この半分に当たる年収125万円以下の世帯はOECDの定義によれば「相対的貧困」の定義に属する世帯になるわけですが、母子家庭の少なくない世帯がこれに当てはまる状況にあるのがいまの日本の現状です。

これは、シングルマザーが一人で子供を育てる事がいかに困難であるかが客観的に示されるデータになります。

相対的貧困に陥ると、子供に適切な食事が取らせることができるか?生活に必要な最低限のものを与えることができるか?学校に通わせ続けることができるか?

そういった不安が生じてきます。

日本には「生活保護制度」があるため絶対的貧困に陥るリスクは小さいとはいえ、相対的貧困の中で生活することも大変な困難が伴います。

相対的貧困から抜け出すためには少しでもシングルマザーが収入を確保できるようになることが重要になります。

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