シンママが美容師の資格を取ると安定?美容師の仕事と年収

シンママの中には女手ひとつで子供を育てていくために、手に職が欲しい!

そんなふうに考える方も多くいらっしゃいます。

そんなシンママの中で、美容師の資格に興味を持っている方のために、美容師の資格を取ると将来役にたつのか?

美容師の資格を取れば子供を育てていくことが十分にできる収入を得ることができるのか?

気になるポイントを紹介致します。

美容師の資格とは?

美容師の仕事につくためには、国家資格である美容師免許の取得が必要です。

美容師免許の試験を受けるためには、高校を卒業してから、美容専門学校に2年間通い、所定の課程を修了することが条件となります。

美容師はハサミを使う仕事であるため、きちんと所定の勉強を修了し、国家資格を取得しないと人の髪をカットする事ができないのです。

国家資格を取得し、晴れて美容師として働き始めると、多くの人は美容室に就職します。

美容室では、美容師がそれぞれスタイリスト、アシスタント、マネージャーといったように異なる肩書を持っている人がおります。

しかし、これらの肩書は美容師の国家資格である美容師免許とは関係がなく、各美容室の規定によるもので決められます。

一般的には、スタイリストには一定の技術が必要とされ、ひとりのお客の施術を全部自分で行える水準にある人の事を指します。

一方でアシスタントは補佐的な仕事し、多くの美容師は、美容師免許の取得後、アシスタントからキャリアをスタートさせます。

美容室にもよりますが、2年から5年間をアシスタントとして修行したのちに、スタイリストに昇格する事が多い様です。

美容師の年収

美容師の気になる年収ですが、2017年の厚労省の資料によると、全体の平均が男性が317万2900円で、女性が284万1900円となっています。

経験とともに年収は上がってはいるのですが、年収の内のボーナスは少額で、男性の平均額が6万100円、女性の平均額が5万6700円です。

年収は働く美容室の規模によって差があります。

大規模経営の美容室の方が、女性の場合はより年収は高くなっており、従業員数で分類すると以下のようになります。

規模男性女性
10人~99人3,130,900円2,809,300円
100人~999人3,252,600円2,889,000円
1000人以上3,236,100円3,050,100円

美容師メリット

美容師のメリットは手に職があることです。

そのため、従業員として働くだけではなく、独立して美容院の経営を自らする事も可能ですので、定年を自由に設定することもできます。

具体的には、一般の企業であれば定年退職している年齢である70代の方でも、現役として働かれている美容師さんは多くいらっしゃいます。

自ら美容院を経営しているということが、若さを維持できている秘訣かもしれません。

独立して自ら美容院の経営を行うのは難しいと考えるかもしれませんが、実は小規模であれば、美容院は自宅に少し手を入れただけの、カンタンなリフォーム程度で開業する事も可能です。

一日にカットとパーマを一人ずつ顧客として施術した場合、1万3500円ほどの収入があります。

仕事を続ける自信があるのなら自ら個人で美容室を経営することは非常にオススメな選択肢です。

固定費が小さくて済む美容室は、簿記や経理の教科書でも「倒産しにくい業種」として紹介されるほど、経営リスクは他の業種に比べると小さいです。

自宅に併設させた美容室であれば、子供の様子を見ながら仕事をする事ができるし、時間の融通が利くというのも、シンママには大きなメリットです。

最初は大規模経営の美容室でキャリアを積み、後には自ら開業して自由な働き方ができるというのが美容師の最大の魅力であると言っても過言ではないかもしれません。

美容師デメリット

美容師の仕事のデメリットは、身体への負担が意外に大きいことが挙がります。

仕事中は立ち仕事が主になるので、長く働いていると腰を痛めることも増えてきます。

また、一日になんどもシャンプーを行うことによる手荒れなども、美容師の「職業病」の一つです。

そして個人差がありますが、途中で他の大規模経営の美容室に転職するというのが意外と厳しいという現実があります。

何故ならば、大規模経営の美容室では美容師に「若さと見た目」が求めらることが多いためです。

これは若い従業員のほうが安い給料で雇用することができるという雇用主の経済的な理由もありますが、美容室に来客する顧客が、若く見た目の良い美容師を好むという特性もあるためです。

そのため、離婚が決まってある程度年齢を重ねている場合、新規に美容師の資格を取得することは、よく考えたほうが良いかもしれません。

さらに、美容師になるために多くの努力をし、お金を費やして取っても、アシスタントからスタイリストになるまでの間は、収入は多くは多くないという点もデメリットの一つです。

将来自分のお店を経営するとか、大手の美容室に勤務してマネージャーになるなどして地位が上がれば、給料も増えます。

しかし雇われとして働いているそれまでの間は決して高い給与とは言えない状況です。

例えば、スタイリストの給与の内訳を見てみると、主に固定給+歩合給となっています。

固定給はお店によって違いますが、歩合給の割合が多いお店ほど、固定給は少ない傾向にあります。

なお、歩合は、顧客が支払った金額の10%以下であるお店が多いです。

つまりカットの金額が4,000円であった場合、スタイリストに支払われる歩合給は400円以下という計算になります。

多くのファンを付けることができる人は、固定給が低くても歩合給が高く設定されているお店で働くのが良いですが、そうでない場合は歩合給の割合が高いところで働くと大変かもしれません。

美容師が成功するためには、技術の才能やセンスだけではなく、顧客とのつながりや人脈でキャリアアップする必要があります。

「人と話すのが好き!」という接客業に長けている性格でない場合には、一日中ずっと顧客と話しをするのは意外と疲れることですので、この点も注意が必要です。

美容師の資格を取る価値は本当にあるのか?

美容師になるために、美容師免許を取る価値があるのかを、一番求人が多い一般事務職と比較して検討してみたいと思います。

女性の一般事務職の場合、年収は約285万円程度となります。

一方で美容師の平均年収は女性で284万円です。

つまり、平均年収という意味では、一般事務職と美容師では、ほぼ変わらない年収となっています。

なのに美容師になるためには勉強と学費と時間が必要です。

さらにシンママの場合、資格取得のための勉強をするために子供の面倒を見て貰う必要がある場合、だれかの協力が必要となります。

美容師は、資格を取得してからも修行が必要な仕事であるため、一人前になるためには仕事の後にも「練習」が必要で、一般的にはこれは通常勤務の仕事の終了後に行われます。

そのため、美容師は美容室が閉まってもすぐに帰れるわけではなく、帰りが遅い仕事でもあります。

一般事務の場合、求人が多いというのもあり、若いうちなら未経験でも雇ってもらえます。

さらに、事務の仕事をする傍ら、専門職につながる勉強をする事が出来れば、給与のアップや転職にもつなげる事ができるかもしれません。

つまり、短期的な比較をする場合には、美容師の資格をとって美容室でスタイリストを目指すよりは、一般事務職として企業に就職するほうが、経済的な面では有利と言えるでしょう。

美容師は独立起業できるかが成功の分かれ目

一方で美容師の醍醐味は独立して開業できることです。

一般事務職として経験を積んでも、独立開業して成功できる人は多くいらっしゃいませんが、美容師は独立できればかなり経済的にも安定した暮らしができるようになります。

美容師が独立を考えるのは働きだして8年から10年経過する頃で、主に30代前半に独立する人が多いです。

その際には資金面や店のコンセプトなどを考える事が重要で、他の美容室との差別化をいかに実現させるか大切になります。

最初は小規模で始めたとしても、安定した集客が見込む事が出来るようになれば、徐々にお店を大きくしていくこともできます。

そのためには、美容師として技術面でも定評がある上に、顧客からも信頼されるコミュニケーション能力があるかが成功の分かれ目になります。

さらに、店舗を大きくするためには有能な従業員を雇うことが必要になってきます。

従業員に、いつか店舗の店長を任せるという夢を持たせる事ができれば従業員も集まるでしょう。

とはいえ、まずは身の丈にあった小規模店舗から始め、徐々に大きくする方法が成功の秘訣ですので焦りは禁物です。

まとめ

美容師の資格は国家資格であるため、シンママが新たに取得するには、子供の面倒を見てくれる人の存在が必要でひとりでは困難でしょう。

さらに、美容師の年収は、最初は一般事務の年収と殆ど同じで、資格を取得できてもすぐにはその投資を回収できないというデメリットがあります。

美容師の最大の魅力は経験を積めば独立して開業できることですが、そのためには時間がかかります。

資格を取る価値があるかどうかは、美容師として働くのではなく、美容室を経営するという視野の有無で変わってきます。

将来独立開業して一旗揚げようという気がない場合は、「手に職」があるとはいえ美容師は給与が高い職種とは言えないので、費用対効果は悪いと言わざる終えません。

一方で、すでに美容師の資格があれば、大規模経営の美容室に雇用されることばかりではなく、自宅をリフォームして小規模の美容室を開業することも可能です。

美容師として独立を目指すのであれば、美容師の資格は有効なので取得を前向きに考える価値があると言えるでしょう。

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